Redbull Xalps2021 DAY6 回想(JPN1)
DAY6。
今行われている大相撲でいうとなか日。
ゴールを目指してエントリーしたRBX2021でありますので、本来ならば勝ち星先行で、少なくとも勝ち越しのチャンスを残しておかなければいけないところですが、分の悪い感じでこの日を迎えました。
2日間ミスが続き、もうこれ以上ミスを犯すとゴールは遠のく感じなのですが、頼みの天気はもう一つの予報。しかも、半谷チームリーダーからもこの谷は飛ぶのが難しいし、危険も伴うし、オーストリアとスイスの国境に位置するリヒテンシュタインの平野部をフライトで超えていくのは難しいだろうという事で、TP6のサンティスまでひたすら歩くつもりでスタート。
サポート体制は完ぺきで、イタリアンペンネ、和風のお汁粉等食しながら、エネルギーが切れることなくハイピッチで歩きます。
まずは最初の鬼門の深い谷を抜け、一カ所だけ飛ぶことが出来るテイクオフへ差し掛かります。
PHIグループからも飛べるところがあるから飛ぶようにとのメッセージ。
しかし、テイクオフは雲の中。
ダビデと、ジュリアノはテイクオフへ先回りして状況を伝えてくれます。
後藤さんと佐相さんはリヒテンシュタインの国境あたりから山の様子を観察。
飛べそうな気配もありますが、戦場に架かる橋のような国境を歩いて渡るのも又良ということで、サンティスのターンポイントまで歩くことに(スタートから約70㎞)
平野部を渡り切ってサンティスの麓まで来たところで、ドイツのミハエルが頭の上を超えてサンティス山系へ。
ジュリアのと合流し、ターンポイントまで向かい始めると、イタリアのニコラが頭の上を通過。
スイスとフランス、USAのヤエール、ローリー、コディーもテイクオフへあがっているとの情報。
勝ち越しを目指す集団が集まってきて仕切り直しの様相を見せてきたので、遅れをとるまいとジュリアノをペースメーカーとしてひたすら走る。
この走りのおかげで、ターンポイント通過はほぼ同時。
イタリアのニコラは管制空域通過ので48時間の足止め予定なので、この日ナイトパスを使って次の日のフライト後のペナルティーまで距離を稼ぐ作戦に出た模様。
ライバルのヤエールとローリーは私と同じところまでラストグライド。
私もそうなのだが、彼女たちも最短の北側ルートは谷が狭くフライトに危険を伴い厳しいので、南側ルートのメインの谷に出たい様子がうかがえる。
その他のパイロットは、全員最短ルートの北側を進んでいく。
この日80㎞以上歩いた私。
最後のグライドはばっちり決まり、次の日の行程が楽しみな位置で後発軍団は仕切り直しとなります。
ダビデ達はここでも明るく場を盛り上げてくれます。
トップ集団はというと、すでにTP8のドンドッシュを折り返す感じとなっている。
モンブランを超えると一気にゴールに迫りそうな勢いである。
我々は、その日のベストを尽くすのみ。(相撲力士のインタビューみたい)