APPIチェック&リペア プロワークショップ 1/11-1/17
APPIの機材メンテナンスに関するワークショップを 茨城県のアエロタクトリペア&チェックセンターで開催しました。前回は昨年の3月にフランスから講師をお呼びして日本人向けの開催となりましたが、今回は資格を取得した私たちが海外から受講者をお迎えしての開催となりました。このワークショップではパラグライダーのメンテナンスの方法(目視検査、キャノピー検査、ライン検査)、パラシュートの点検、パッキング、ハーネスそのほかアクセサリー類のメンテナンス、そしてそれらすべての修理方法を包括的に学びます。受講されるみなさんは、資格を取得して自国でご自分のリペア&チェックセンターをオープンしたい方です。今回は香港、スペインからお越しいただきました。2名のみの参加でしたが、このためにわざわざ日本に来ていただくので私たちも最善の準備をしてお迎えしました。
グライダーチェック、パラシュートのリパック、修理などは各国、各地で行われていますが、一貫性がありません。APPIのシステムは、私たちの機材のベースとなっているENの認証システム、そして機材の製作をしている各メーカーの指針をもとに作り上げられました。グライダーのライン長計測など誰でも行えそうに一見簡単そうに見えますが、それを行うには様々な知識が必要となります。全世界のパイロットが同じチェック、リペアを享受できるということはこのスポーツの安全を守るうえでも大切です。APPIではもちろん技術を重要視しますが、それ以上にその技術の背景にある知識をさらに重要視しています。今度、3月に開催されるタンデムコースも同様です。安全にタンデムをするうえで、どれだけの知識が必要かということを期間中に学びます。
さて、今回もAPPIの定めたガイドラインに沿って、学科講習、実技講習を行いました。学科、実技はやりっぱなしではなく必ず後でそれを振り返ります。そのようなことを繰り返し、本物の知識・技術を身につけていきます。期間中は、毎朝6時半に食事、準備をして講習開始。18~19時ごろ終了。
みなさん、7日間の講習でT1,T2,T3,T4 の資格を取得しました。ただし、この資格では単独で作業を完結することはできず、メンテナンスインストラクターによるダブルチェックが必要となります。自国で作業を続け、行った作業内容を私たちが確認します。間違いなくそれぞれの作業が行えることを確認できたところで、「Txエキスパート」の資格が取得できます。この資格をもって、単独で作業を完結することができます。また、APPIにはこのチェック、リペアに関するコミュニティがあり、常に情報交換がされ、知識・技術ともにアップグレードされています。
7日間70時間以上におよぶワークショップは無事終了。講師、受講されたみなさんの情熱、バックアップしてくれているAPPIのチームに感謝です。ありがとうございました。
主催:アエロタクト
公認:APPI
講師:岡田 直久(APPIメンテナンスインストラクター)
佐藤良太
Hau Dau
会場:茨城県アエロタクトリペア&チェックセンター