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パラグライダーの最新情報をお届けします。

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Redbull Xalps2021 DAY5 回想(JPN1)


シシリア島出身のジュリアノ。とにかく明るいので楽しくやれました。


DAY5。
日本に帰ってから全体のフライトログを検証してみると、まんざら悪くなかったDAY4の行程ですが、自分なりには、そしてダビデなりにもDAY4のミスが大きく響いていると思っていたこの日です。
夜の行程を取りやめ、キャンプ場に入ってゆっくりできたので、朝から体調は良し。
しかし、前日に確かめた天気予報があまりよくなく、スイスでス苦戦しているトップグループを襲ったストームがこちらにやってくるという事で、気持ち的には結構ネガティブなスタート。

ダビデは、天気は前日から心配するのではなく、朝の空を見てから決めらばよいという事を、あの世界チャンピオンジミーパーカーから教わったという事で、イタリア人っぽくあっけらかんと夜を過ごします。私の方は、明日の行程が気になりすぎてなかなか気持ちの整理がつかないまま、安眠を得られないまま、疲労がたまっていくのを感じながらの前半戦でした。

動画でもわかるように、ネガティブな雰囲気の私。
ダビデは朝起きてから、空をみてから天気予報を確認し、最新情報をジュリアノに伝えてくれます。
とにかく、早く9時にはテイクオフしてくれという事なのですが、私の感覚ではテイクオフより低いところにある逆転層と雲が、自分より上に上がる前にテイクオフすることが良いのかどうかという事で、これまでに経験のなかったフェーンコンディションへの順応ができてなかったのかなと思います。
映像を見ると、結構良好なサーマル雲が見て取れるので、9時にテイクオフしてみたかったと今となっては後の祭りですが、思う次第です。

テイクオフを躊躇していると、我々の少し下からAUT3のフレドリックがテイクオフしたとの情報。
若干20歳の新進気鋭のパイロットと、61歳でも気持ちが若い私との対決です。
エクスアルプスでヘッドウインドのレグを攻略するには、高いピークの風下側の日射の当たっているリーサイドを責めることが出来る必要がありますが、このテイクオフからのファーストサーマルはまさにその通りのサーマル。


リーサイドサーマルをゲットできる技術はあるのだが・・・


その後、フレドリックが苦労しているのを横目に見ながら、先を急ぎ過ぎて降りてしまった私のログを解析するともったいない感じに思えます。
着陸後、フレドリックがこの日一番の飛びをしたのを確認した後、PHIのパペシュ、ダビデからは1本勝負のレースをやっているのではないのだから、そんなに急がなくても良いのにとのアドバイス。
まったくそのとおりです。
エックスアルプスは長期戦。ワールドカップのように秒差を競うレースではないので、コンディションを確かめながらクロスカントリー飛行の能力を競う大会なのを、いまさらながら感じ、ウオーキングセッションに入ったJPN1チームでした。
ここからは、佐相さん、後藤さんにも並走していただき、気合を入れなおしてもらいながらの行程になっていきます。



レルモースまで、私より遅れていたパイロットたちのDAY5のログをまとめてみました。 北回り組は、早くレルモースを通過した組は良いテイクオフ地点が見つからないのかなかなか距離が伸びず、お昼時にレルモースからテイクオフしたパイロットがフライトで距離を伸ばした感じに見えます。私も、レルモースに残ってこの時間を待ってみる手もあったので、参考になります。 また、レルモースへの到着が遅れたNOVAチームの、セオ、ニコラは南回りを選択し、ストーム前のコンディションで距離を伸ばしたようです。

ここから、佐相さん、後藤さんが一緒に歩いてくれることになり、結構楽しいウオーキングに。
野沢温泉と友好都市のサンアントンでは、クラッシックカーレースを開催中で優雅な感じ。
そのうち、雲行きが怪しくなり、峠で雹が降ってきました。
ダビデが、夜遅くキャンプ場に入る交渉をしてくれて、この日は明日にそなえて十分な休養をとれました。
DAY6は鬼門のサンティスをゲットする予定。


道を間違えやすいところは、佐相さんが付き添いで・・・


後藤さんとスキーの話をしながらのウオーキング。




嵐をやり過ごし、今日の野営場まで歩きます。


Redbull Xalps2021 DAY4 回想(JPN1)

超えるのが難しいから国境といわれるわけです。空から超えるのも難しい。


Day4。
昨日、運よく何とか順位を保つことができ気分良く目覚めたこの日は朝一番から気持ちが乗っていました。
前回同じレルモースをとりに行くとき、Wankのテイクオフにあがり遠回りしてしまった失敗を繰り返さないため、今回はガーミッシュの南側、Zugspitsにほど近い2000mのスキー場トップを目指してハイクアップスタート。
朝5時にキャンプ地を撤収しなければならない制約もあり、朝のブリーフィングを簡単に済ませてしまったことも、私の独りよがりな作戦での1日となってしまった原因かもしれません。
予定では、お昼前にTP5レルモースにサインをし、2時~3時のサーマルタイムにスイスを目指すというものでしたが、ふたを開けてみると、ファーストテイクオフは雲の隙間を狙った遅れたものになり、ロープウエーと国境を越すことができずに、Eibsee湖畔にランディング。
1800mまで登り返したものの、大変難しいテイクオフの風に手間取り、レルモースに到着したのが午後3時ごろと、後手後手に回った完全に作戦ミスの1日となりました。

ランディング地点には後藤さんのお出迎えとおにぎりの差し入れあり。
途中、足のメンテナンスをやりながら、TP5のサインボードへ。
とりあえず、TOへあがって駒を先へすすめようと歩き出しはじめますが、1登目の疲れからか、ピッチが上がりません。
登攀途中、DAY1で出遅れたGER1のManuel Nubelに抜かれて、彼は30分ほど私より早くテイクオフ。
その後Manuelは、最終順位を6位まで上げていったので、私が一目置いているパイロットの一人として敬意を表します。


おにぎり最高です。


やっぱりすごいパフォーマンスを見せてくれたManuel Nubel ハイクアップで軽く抜いていきました


足のケアーは大切です。Point6のソックスのおかげで最後まで、水ぶくれはできませんでした。


まだ15位ぐらい


私の方は半谷さんからのアドバイスもあり、山頂のヒュッテに泊まって体を休め次の日の朝仕切り直しのアイデアもダビデと話し合いましたが、テイクオフに上がった時にテイクオフ前のコンディションがすこぶる良かったことと、TP6までのルートを南ルートを取る事を決めたので、いざテイクオフ。
しかし、頼みのリーサイドサーマルが品切れで距離を延ばすことが出来ずでしたが、何とかイン谷までたどり着き、ストームが来る前にハッピーランディングとなりこの日を終了しました。


進行方向とは真逆の風向きのテイクオフ地点


テイクオフ前でソアリングを楽しんでいる暇はなかったはず


チーズリゾットのリカバリー食。ダビデの作るサラダは絶品。


ここで、DAY3からDAY4にかけて、近くにいるパイロットのログを解析してみますが、DAY3はトマココネアが北回りのコースでいち早くガーミッシュに到達し、ランディング後走ってレスモース近くまで到達しているので一抜けの感じ。レース後にもこの日のフライトを自慢していました。


DAY3 トマココネアがこの集団から抜けていった感じ


DAY4のレルモースへのこなしは、オランダのバンシルバン、ドイツのマニュエル共に私と同じ苦労をしている。
私の問題は、1登目で力を使いすぎ、3登目のピッチが半減してしまったこと。
プランAだけではなく、プランBを考えて、余力を残しておくべきでしたが、それでも駒を進めていくのがエックスアルプス。
気を取り直して、チーム一丸となってスイスを目指します。


ガーミッシュ界隈は、クラウドベースが低く他のパイロットも国境越へに苦労している様子


少なくとも飛行距離があと20㎞欲しかったところです。残念。


Redbull Xalps2021 DAY3 回想(JPN1)

フライト後の満足げな顔(有頂天になっているともいえる)


DAY3はドイツとオーストリアの国境をTP5(レルモース)に向けて飛ぶ、私にとっては初めてのルート。
RBX2017で、このルートを飛んで行ったクリスチャンマウラーのフライトログなどを参考に、国境の高い山並みを伝っていくのが良手だろうという、漠然とした飛行コースのイメージしか浮かんでいない私でした。
ダビデアドバイスは、2000m以下に逆転層があり北風が強くなる予報のKufsteinの谷を越せるかどうかが最初の山場となるので、早めのテイクオフを望むとのこと。
私とジュリアノが選んだテイクオフポイントは、この一帯では一番高いところ1808m地点のGeigelstein.
ちょっとでも高いところから、周りにいるパイロットたちの動向を眺めながらテイクオフのチャンスを待つつもりでした。


この日のフライトコース全体を東から西へ向かって全体図


南回りの飛行ルート


テイクオフに到着すると、クラウドベースは200mほど下で、朝一のサーマルが発生するにはちょっと独立峰的なピークでしたので、早くテイクオフしたいもののなかなかソアラブルな雰囲気になりません。
周りではまず、小熊がテイクオフ後苦しんでいる様子がうかがえ、その先でテイクオフしたパイロットもなかなか上昇しないとダビデからの情報もあり、もう一つ踏ん切りがつかないまま待つこと2時間。
しびれを切らしてテイクオフしたものの、クラウドベースより高いこのピーク付近にはサーマルがなく、リーサイド~対岸Spitzsteinに渡ってはじめて1800mぐらいのクラウドベースに付けてからのスタートとなりました。
エリアに関しての情報は、ライブトラックで観戦しているPHIのwhats up グループからKufsteinの谷を渡る前はSpitzsteinで上げ切ってからわたるようになど、とても参考になるものが流れてきます。
そして、すでにKufsteinの谷は北風が強くなっているなど、リアルタイムな情報もとても役に立つわけですが、時すでに遅いかなと思いつつ大きな谷渡りに入ったわけです。


テイクオフから問題の谷渡まで。どうせだったら、2時間前のテイクオフだったらもう少し楽な展開になっていたかもです。


谷渡りに入りましたが、渡った先の様子をうかがえるはっきりとした雲もなく、こういう時はおにぎり山のリーサイドと安易に突っ込んでいったところ、太刀打ちできないほどの北風が入っており、逃げ足早めに完全追い風で、足がつきそうになりながらもなんとかリッジのかかっている場所に到達。やばかった。こうなると強い風は味方してくれて、対地高度は100mぐらいですが降りる気配なし。ダビデからはインスブルックへ向かおうとの指示があり、私も望むところだったので強い北風と谷風の交わったところを目指してGO。


ダビデのアドバイスでインスブルック方面へ


雲がはっきりしないイン谷に沿って飛行しながら、気持ちは、少し北側のしっかりしたクラウドベースにつきたいところなのですが、あてもなく深い谷に降りてしまうリスクを考えると、何とかアッヘンゼーへたどり着くことを選択。最後は粘りに粘ってクラウドベースをゲットし、念願だったPHIオフィス上空をX-alpsロゴの入った機体で通過することに成功。



アッヘンゼーの先の高い山は、午後の北風を利用してリッジソアリングでZugspitzまで行けることを前回、前々回の大会で承知していたので、迷わずた湖を渡ります。が、山の稜線は2500m、クラウドベースが2000mと下から見ていたサポートのダビデはどこに入っていくのかと心配したほどの怪しいコンディション。私は、リッジソアリングはできるものの雲に吸われないように、岩盤に衝突しないように、うる覚えの山系を思い返しながらのフライトでした。



まずは、雲の隙間から後光が差したようにコルがくっかり浮かび上がりすかさずトップラン。



光が見えてよかった


グライダーを担いだまま歩いて北風が受けているところでこの日2度目のテイクオフ。2度目のトップラン。


狭い谷だったがリッジがかかりレベルキープで高度ロス無し


グライダーを担いだまま歩き、この日3度目のテイクオフ。


3度目のテイクオフとトップラン。


今度は歩く距離が長そうなので、ザッグにパッキングし歩き出す。
目指す深い渓谷に差し掛かるが、追い風なのでガレ場の急斜面に上り、後ろに向かってライズアップのテイクオフ。


エックスアルプスではよくある、ちょっと高いところへあがって進行方向後ろ向きでにライズアップしテイクオフ。テイクオフ後はすぐにターン。

夕方のラストサーマルにも恵まれ、深い、称名滝の上部の渓谷みたいなところを抜けることが出来ました。



このビデオを見ても、自分ではこれぞエックスアルプスという飛びができたと思って有頂天になっている様子がうかがえます。
私にとって、DAY4、天候に応じていないコースの選択ミス、有頂天になった心理のままハイペースで登り切ってしまった疲れ、思ったよりずっと遠かったTP5・・・・
クリスチャンマウラーはこの飛びと比べて毎日もっとすごい飛びをしているにも関わらず、冷静に次の日の計画を立てていけるところに強さがあるのだと思います。
12日間のレースです。ゴールはとても遠いところです。体力維持、食欲維持、しっかりとした睡眠がとれて初めて空中での冷静な判断が可能となります。


Redbull Xalps2021 DAY2 回想(JPN1)

ドイツ在住沿道応援団の福島様ご夫妻。


足の状態をリカバリ-させる為にゆっくり休養をとり、食事をとり、水分をとり迎えた2日目は快晴。昨日の体調不良が嘘みたいに調子が良く、フライトコンディションも良さそうという事で、今日はTP3キッツビール、TP4アッヘンタルまでは行きたい感じでスタート。この日の作戦は、午前中はピンツカウの南側の南北の尾根を使って西進し、お昼時を狙って谷渡りしキッツビールへトップラン。その後、北風をついてアッヘンタルまでどのルートをとるか?。まずは、朝一番のフライトを目指して、Grundegg 2168mまで、マテウとハイクアップ。



佐相さんと参加していた時は紙地図が必須アイテムでしたが、今回影のサポートで同行いただいた地図を広げると3Dに見える地図オタクの佐相さんでも、「もう俺はいらないかな」と言わしめるほど、スマホのアプリが進化しています。ただ、画面が小さすぎて我々にはちょっときついことと、縮尺が分かりにくいので、私たちはやはり紙地図の世界で、エックスアルプスを牧歌的に楽しみたい世代だという事を感じて帰ってきました。


今回主に利用した、スマホの地図ナビゲーションアプリ Orux maps GP


マニュアルの翻訳はここでも氏田様。お世話になっています。


アプリの使い方を動画で紹介します。
グーグルアースとの併用で、森林限界を超えた飛べそうなところをリサーチしながらのエックスアルプスです。


DAY2ハイクアップルート。Orux mapsどおりに歩いています。

ということで、DAY2のファーストフライトは対岸のテイクオフできそうな場所の下へトップラン。地形をよく見ながら、登山道があるのを確認してのトップランディング。グライダーの滑空性能も素晴らしいですが、思った以上に良い場所に突き刺されました。


DAY2ファーストフライトは谷渡


登山道があるのを確認して、狙ったところへトップラン


そしてセカンドフライトですが、リッジソアリングでサーマルがはっきりするのを待っているとやってきたのが、あのイタリアの伝説のパイロット「ルカドニーニ」の息子で、20歳になる前にルカに勝ったことがあるというニコラドニーニ。今回NOVAのチームパイロットに抜擢された、クリスチャンマウラーも一目置く新進気鋭の若者です。一緒にリーサイドのサーマルで上げきり、私は予定通りのコースで谷渡に入りますが、二コルはまだ早いと思われる対岸への谷渡にはいります。まだ序盤戦、人と一緒に飛ぼうという意識と、一緒に飛んでみたいという興味から二コルを追従。これが、はずれであっけなくボムアウトしてしまいました。2008年トルコでのスーパーファイナルタスク1で、集団から抜け出しトップ目のあった私ですが、ルカドニーニがすかさずファイナルグライドに入ったのを追いかけて、2人ともボムアウトしてしまった時を彷彿されました。しかし、エックスアルプスは、失敗したことを長く引きづっている暇はなく、前向きに次の行動に移り、最善を尽くすイベント。すべては計画通りに行くはずはなく、凡ミスのおかげで良い事が起こると信じ、常にポジティブに考えて行動することが、このイベントの最大の魅力といえるでしょう。


プレシューティングで二コルドニーニと初顔合わせ。超嬉しそう。


予定では、左の尾根の先端を行く予定でしたが、谷を渡ってボムアウト。これもまた人生。


DAY2 3登目は、この日から合流したダビデ子飼のパイロットで、先週イタリアのフェルトレ近辺で開催されたH&Fレースで2位入賞を果たしたジュリアノと一緒です。ピンツカウの谷は、午後からハイウエーになることが多く、汗がしたたり落ちる熱い中ではありましたがとにかく良いテイクオフポイントへと頑張りました。おかげで、ファーストサーマルは至福の3000mオーバー、zee am see付近の航空管制空域に注意しながら駒をすすめます。zee am see を渡ったところで、強烈な雲の吸い上げにあい一気に4000mオーバー。XCトラックの管制空域接近アラームがピンピンなる中、二度と管制空域には入るなという指示を思い出し、決死のスパイラル降下。一気に1000m高度を落とすことに成功し、難を逃れられました。


エックスアルプスで飛行する空域全域に管制空域が広がっています。


その後は、順調にスキー滑降で有名なキッツビールへトップラン。ダビデから、キッツビールのテイクオフが強い北風が入っているとの情報を受け、DJにこの日一番のトップランディングといってもらえたほどの完璧なアプローチでした。このフライトはプラン通りかとの質問を受けましたが、正直にNOと答えておきました。

そして、DAY2の核心部。北風をついていかにTP4へ近づくかですが、方法は一手。前方にそびえ立つカイザー山系のリーサイドへ飛び込むのみです。若干東っぽい北風を感じながら微妙なリッジソアリングで平野部を渡っていきます。思った通りにカイザーをトップアウトしたのちは、前回苦労したアシャウ山系をほぼ同時になったポーランドのミハエルとグループソアリングを駆使し、TP4 3km手前までグライド。DAY2も結果的には納得のいくフライトで終えることが出来ました。
移動距離:236.47㎞
ハイキング:37.23km
フライト:236.47㎞


高い山の裏側の風の澱み点へまっしぐら


風向の違いが良くわかります



アッヘンタルの噴水で、足を洗いました。
長く歩くと、足に熱をもって低温やけどのような水ぶくれができてしまいます。
事あるごとに、足を冷やすのが大切です。


Redbull Xalps2021 DAY1 回想(JPN1)


エックスアルプス2021を終え帰国しました。
コロナ禍のなか応援してくださる皆様のおかげで、このような世界一過酷と言われるアウトドアイベントへ参加できたことに感謝しています。
勝者クリスチャンマウラーの優勝インタビューにもあったように、コロナの制約の中イベントの開催にこぎつけた主催者に感謝するとともに、コロナと無関係といってよい大自然、空の世界で思う存分力を発揮できたことに幸せを感じ、ゴールまで到達できなかったわけですが、このスポーツの奥深さを痛切に感じ取ってまいりました。


中央がこのイベント首謀者の一人ウールリックグリル(相棒のハーネスアーチはヘリの事故でお亡くなりに)


現在2週間の自宅滞在期間であり、皆様のところへ足を運べない時期でありますが、エックスアルプスでの出来事をゆっくり回想できる機会として使わせていただこうと思います。まずは、DAY1の出来事を思い返してみます。


DAY1 トラックログ


DAY1はいつもと同じように、選手はワークラインのキャンプ場で最終ブリーフィングをおこない、AM8:30選手専用バスに乗り込みモーツアルト広場へ向かいました。わたしは、体調に異変をきたしていて、足の指がつり気味なのを気にしながらの乗車でした。他の選手との会話もなく、全員が緊張気味の様子です。


ブリーフィング前妙に明るい、サポーターのダビデとITA1アーロン


スタート前のモーツアルト広場は、入場自粛がアナウンスされてはいたものの、スタートのコリドールが応援団でいっぱいとなるぐらいの混みようです。私たちの応援にロールアウト出身でドイツ在住の小林さん、キノアンのお知り合いの君島さまが前回と同様に応援に駆けつけていただけました。


駆けつけてくれた小林さん


モーツアルトボールを届けていただいた君島様。おいしくいただきました。


各選手の応援団も駆けつけ、相変わらずトマココネアが一番人気の様子でした。
アーロンファミリーにも会うことが出来ました。
もちろん、初瀬さんからの応援うちわも掲げ、スタート準備万端です。


トマは、ここでも一番人気。第1子誕生で、トレーニング不足気味。


アーロンの息子は、どんなアスリートとなるのか?


いつもありがとうございます。


前回の第一コーナーはオレンジ軍団でしたが...


AM11:30スタート後は、いつものようにマイペースでガイスベルグを目指します。途中ピッチを上げトマココネアを含む集団のトップに出たところで、前を歩いていたやつらが道を間違えペースを乱します。サインボードにサインをしたころには足がつり気味でしたが、先行してテイクオフした選手達はガイスベルグ上空で高度を稼ぐための待機状態。私も、前回と同様に後藤さんのサポートで木に引っかかることなく無事にテイクオフ。
東風ベースの難しいコンディションで皆助け合いながらのファーストレグとなりました。


Bioart Aerotact


Cuddle ファミリー


30㎞地点までは、航空管制空域の高度制限を意識しながらの集団がスローペースで進行。
私はアプテナウに差し掛かったところで、一人集団から抜け出し先行している数名のパイロットを追いかけます。
そして、この日の核心部はダハシュタイン氷河に続く岩盤のリーサイドでの上げ競争。
マウラーは先行し過ぎでランディングしたらしく、マキシムピノと私の一騎打ち。
ピノには上げ負けましたが、まずまずの飛びでファーストフライトを終了。
今回使っているPHIのスカラエックスアルプスはリーサイドとか荒れた空域での安定感が抜群です。


北東風でまともなリーサイド。超荒れ気味で抜け出せたのはピノと私。


セカンドターンポイントのクライナルに向けて、ほとんどの選手が手前のスキーゲレンデを直登。
私は、水もウオーキングポールも持たずに登攀に入ったためまったく速度が出ず、後を追いかけてきてくれたサブサポーターのマテウが到着するころには両足の大腿筋がやばい感じに。
時折、悲鳴を上げながらののたうちまわる私を、マテウがマッサージして何とかするという事を繰り返しながら、何とかテイクオフできるところに到達。
そのころには、風が追い風になりぎみでしたが、私はラストチャンスで何とか空中へ。
クライナルのサインボードにサインをし、その日は足を癒すために早めの終了としました。
移動距離163.73㎞
ハイキング19.63㎞/3.3h
フライト144.11㎞/3.9h


私の栄養バランス担当のマテウ。助かりました。



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